
みなさんは北欧が、世界幸福度ランキングで常に上位を独占することから、「北欧の人々が幸せそう」とのイメージをお持ちではないでしょうか?
ただ、北欧が他国と比べて圧倒的に暮らしやすいのかというと、そういうわけでもありません。
北欧は、世界屈指の消費税の高さをはじめ、冬は日照時間が短いことや厳しい寒さが特徴的です。
11月から3月まで続く長い冬には、太陽の日差しを浴びる機会が減ることから、うつ病を発症する人も多くいます。このように、暮らしにくそうな面もありますが、どうして北欧の人々は幸せだと言えるのでしょうか?
それは、北欧の人々が『ヒュッゲ』という考え方を大切にしているからだと言われています。
『ヒュッゲ』とは、デンマーク語で、居心地の良い空間に満足感を感じることや、小さなことに幸せを感じることなど、デンマーク人の心の持ち方を指す言葉です。
デンマーク幸福研究所CEOによると、今や『ヒュッゲ』はただの1単語にとどまらず、デンマーク人が大切にするアイデンティティのひとつだと言われています。
『ヒュッゲ』の原点は、デンマーク語で「幸せ」を意味する『Lykke リュッケ』

デンマークの人々にとって、幸せを定義するためには、人との繋がりや、精神的部分が重要になっていることが伺えます。ヒュッゲな一例としては、ふわふわのブランケットにくるまり、暖炉のそばでホットコーヒーを飲みながら親友と会話を交わす、そんなシーンが挙げられ、日本語では、『まったり』や『のんびり』に近い言葉だとよく定義されます。ゆっくりとした時間の流れを楽しみながら、家で大切な人と時間を過ごす。
一見、小さな幸せのように感じるかもしれませんが、日々のなかで幸せを紡いでいくことこそが『ヒュッゲ』の本質です。
この場所で、シンプルな幸せをつくる『ヒュッゲな暮らし』に隠されたヒントを、楽しみながらデンマーク流の心地いい暮らし方を学んでいただけると嬉しいです。